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ボリンジャーバンドについて解説!株価のトレンドやボラティリティを視覚的に掴む方法【テクニカル分析】【初心者必見】

今回は移動平均線とともに使用されることも多い、ボリンジャーバンドについて解説していきます!この指標ひとつで多くの情報を得ることができるので、是非とも活用できるようになっていきましょう!

1. はじめに:ボリンジャーバンドとは?

ボリンジャーバンドは、株価チャートの分析に用いられる強力なテクニカル指標です。移動平均線を中心として上下に描かれる2本のバンドで構成され、価格の変動幅を視覚的に表現します。この指標を使うことで、トレンドの判断、価格変動の予測、そして売買のタイミングを把握することができます。株式投資を始めたばかりの方にとって、ボリンジャーバンドは市場の動きを理解する上で非常に有用なツールとなるはずです。

2. ボリンジャーバンドの構成要素

ボリンジャーバンドは主に3つの要素で構成されています:

  1. 中心線:通常20日間の単純移動平均線(SMA)を使用
  2. 上バンド:中心線 + (標準偏差 × 2)
  3. 下バンド:中心線 - (標準偏差 × 2)

ここで重要なのが標準偏差です。標準偏差は価格のばらつき(ボラティリティ)を示す指標で、この値が大きいほどバンドの幅が広がります。つまり、価格変動が激しい時期にはバンド幅が広がり、安定している時期には狭まるのです。

例:日経平均株価の株価のチャートとボリンジャーバンド

上の日経平均株価の例を見ると、24年6月末から徐々にバンド幅が広がっています。そして8月頭には記録的な下落が発生しました。そしてその直後に株価を大きく戻しています。まさにボラティリティが高い状態となっています。

3. ボリンジャーバンドの見方と使い方

トレンドの判断

ボリンジャーバンドの傾きを見ることで、相場のトレンドを判断できます。

  • 上昇トレンド:バンド全体が右肩上がりに傾いている
  • 下降トレンド:バンド全体が右肩下がりに傾いている

また、「バンドウォーク」と呼ばれる現象も重要です。これは、株価が上バンドや下バンドに沿って移動する現象で、強いトレンドの存在を示唆します。

例:ソフトバンクグループの株価

上のソフトバンクグループの株価を見ると、24年5月中旬から上昇トレンドになりバンドウォークも起きています。6月下旬に少し休憩していますが、7月になると7月中旬の下落まで強い上昇トレンドが継続しています。
24年7月中旬からは強い下降トレンドへと転換しています。

ボラティリティの判断

バンドの幅を観察することで、市場のボラティリティ(価格変動の大きさ)を判断できます。

  • バンド幅が広い:ボラティリティが高い(価格変動が大きい)
  • バンド幅が狭い:ボラティリティが低い(価格変動が小さい)

特に、バンド幅が極端に狭まる「スクイーズ」現象は要注目です。この後に大きな価格変動が起こる可能性が高いためです。

例:日経平均株価のチャート

上の日経平均株価のチャートでは、24年2月上旬にバンド幅が狭まっています。そこからバンドを上抜けして大きく株価が上昇しました。
このように、バンド幅が狭くなってきたらその後の動向に注目です。

ボラティリティについては「2.ボリンジャーバンドの構成要素」の部分で示した通りです。

売買シグナル

  1. ブレイクアウト
    • 株価が上バンドを上抜けた場合:買いシグナル
    • 株価が下バンドを下抜けた場合:売りシグナル
  2. 反発
    • 株価が上バンドに接近後、中心線に向かって反転:売りシグナル
    • 株価が下バンドに接近後、中心線に向かって反転:買いシグナル

4. ボリンジャーバンドの活用事例

実際の株価チャートを見てみましょう。以下は、三井住友フィナンシャルグループのチャートです。

例:三井住友フィナンシャルグループのチャート
  1. 24年5月上旬まで:バンド幅が狭く、横ばいの状態
  2. 5月中旬:株価が上バンドを上抜け、その後大きく上昇
  3. 6月下旬:一旦落ち着く
  4. 6月末〜7月上旬:再び上昇トレンド
  5. 7月末:バンド幅が狭まる
  6. 8月頭:急激な下落

このように、ボリンジャーバンドを活用することで、相場の状況をより正確に把握し、適切なタイミングで売買を行う助けになります。

また、RSI(相対力指数)などの他のテクニカル指標と組み合わせることで、さらに精度の高い分析が可能になります。例えば、ボリンジャーバンドの買いシグナルとRSIの買われすぎのシグナルが同時に出た場合、より強力な売りシグナルとして解釈できます。

5. ボリンジャーバンドを使った取引の注意点

ボリンジャーバンドは非常に有用なツールですが、以下の点に注意が必要です:

  1. 過度の依存を避ける
    ボリンジャーバンドだけでなく、他のテクニカル指標やファンダメンタル分析も併用しましょう。
  2. 相場環境の考慮
    強いトレンド相場とレンジ相場では、バンドの解釈が異なる場合があります。
  3. 資金管理の重要性
    どんなに優れた分析でも、適切な資金管理なしでは利益を守れません。
  4. 損切り・利確ルールの設定
    感情に左右されない取引のために、明確なルールを設けましょう。

6. まとめ

ボリンジャーバンドは、株価のトレンドやボラティリティを視覚的に捉えることができる強力なツールです。トレンドの判断、変動の予測、売買タイミングの特定など、様々な場面で活用できます。

ただし、ボリンジャーバンド単体での判断には限界があります。他のテクニカル指標やファンダメンタル分析と組み合わせることで、より精度の高い投資判断が可能になります。

株式投資は長期的な視点で取り組むことが重要です。ボリンジャーバンドをはじめとするテクニカル分析は、その道のりをより確かなものにするための道具として活用しましょう。

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